設計図書の準備
寸法が書かれている図面や、断熱仕様や窓・ドアの仕様がわかる仕様書などを準備します。

熱的境界の確認
熱的境界とは外と中を分ける境界面です。
通常は断熱材の入っている面が熱的境界になります。
たとえば天井断熱の場合は天井が、屋根断熱の場合は屋根が熱的境界になります。



部位分け
省エネ基準では、外壁や天井、床など部位によって計算に使用する係数が変わったり、式が変わったりすることがあります。
そのため、熱的境界に沿って部位分けを行います。
部位の種類は以下の通りです。
  • 外壁
  • 天井
  • 屋根
  • 土間床
  • 基礎断熱
  • ・ドア
天井断熱の場合は屋根を考慮する必要はありません。
また、基礎断熱の場合は床は考慮する必要はありません。
どの部位が熱的境界になっているかで、取り扱う部位が変わってきます。

なお、同じ部位でも断熱仕様が異なる場合は分けなければなりません。
たとえば、外壁でも断熱材の厚さや種類が変わる部分がある場合は、それらは分ける必要があります。

方位分け
外皮平均熱貫流率を計算する場合は方位を分ける必要はありませんが、平均日射熱取得率を計算する場合は方位を分ける必要があります。
そのため、外壁ドアは方位ごとに分けます。
方位は8方位に分けます。
なお、天井、屋根、床に方位はありません。

面積計算
部位分け・方位分けが終了しましたら、分けたごとに面積を計算します。
外壁などは全体の面積から窓・ドアの面積を引いた実面積を計算します。

外皮平均熱貫流率、冷房期の平均日射熱取得率の計算
外皮平均熱貫流率、冷房期の平均日射熱取得率を計算します。
基準がある地域では基準値と比較して基準をクリアしているかを確認します。
外皮平均熱貫流率、平均日射熱取得率の計算方法や基準値については以下をご参照ください。

暖房期の平均日射熱取得率(ηAH値)の計算
暖房期の平均日射熱取得率に基準値はありませんが、一次エネルギー消費量を計算するときに必要なためこれも計算します。

一次エネルギー消費量を計算
一次エネルギー消費量を計算する場合は、外皮面積外皮平均熱貫流率冷房期・暖房期の平均日射熱取得率が必要になります。
一次エネルギー消費量を計算するプログラムがホームページ上に用意されています。

このプログラムに外皮平均熱貫流率などを入力し、各設備を選択・設定して一次エネルギー消費量を計算します。
そして基準をクリアしているかを確認します。