冷房期の平均日射熱取得率(ηA値)とは、どのようなものなのでしょうか。
 平均日射熱取得率は、住宅内に入る日射の割合を表します。数値が少ないほど、住宅内に入る日射が少ないことを表します。
 日射は冬期には暖房エネルギーを減らし、夏期は冷房エネルギーを増やします。そのため、年間の暖冷房エネルギーを少なくするためには、冬期に日射を取り入れて、夏期に日射を遮蔽する必要があります。
 
 従来冷房期の日射取得性能を表す場合は、夏期日射取得係数(μ値)やガラスの日射侵入率などを使用していましたが、これが冷房期の平均日射熱取得率に変更になります。
 冷房期・暖房期の平均日射熱取得率に外皮面積をかけたもの(日射熱取得量)は、一次エネルギー消費量を計算するときに使用します。

 夏期日射取得係数では冷房期のみ計算していましたが、改正後は一次エネルギー消費量を計算するため、暖房期の計算も必要になります。
 なお、基準値が設けられているのは、冷房期の平均日射熱取得率のみです。暖房期に基準値はありません。
 また、北海道、東北の一部は冷房期の基準値も設けられていません。

定義 
 単位日射強度当たりの日射により建物内部で取得する熱量を冷房期間で平均し、外皮等面積の合計で除した値。
 屋根または天井、外壁、ドアなどの躯体から侵入する日射量と、窓ガラスから侵入する日射量の合計である総日射熱取得量を外皮面積で除したもの。
 

 次回は平均日射熱取得率の計算式についてご説明します。 

平均日射熱取得率の計算式
平均日射熱取得率の簡略式
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